お花見は最高!
 桜の花もほとんど散ったのかな。いや新宿御苑の八重桜はいまが満開だそうだ。紀州吉野の白山桜もいまが見ごろらしい。
 ことしも花見らしい花見はしなかった。詩人の清水昶氏と連れだって井の頭公園を散歩しようと企てたのはいいのだが、いせや本店のほうの公園入口にある茶店で待ち合わせたのがまずかった。
 
 先着の歌人の林さんがすでにビールでほぼできあがっている状態であり、ボクもすぐにご相伴に預かると、そこに昶詩人が現れて、やはりまあ一杯、とこうなればあとはぐだぐだと飲むだけで、昶詩人のここからは桜が見えないなあという言葉も、じゃあ場所を移してという意味にはまるで発展せずに、高校野球の準決勝の放送を古めかしいトランジスタラジオで聞きながら、ときおり、なあ南さんよー、林さんよー、といつもの口吻で素朴だが考えようによっては深遠かもしれない、「桜はなんで散るの?」という質問にふたりとも科学的な返答もできず、「散らなきゃ歌に詠めないでしょ」みたいな答えでまたぐだぐだと飲むだけのゆうべ、暗くなってきたからちょっと歩かない?と誘ってみても昶詩人は「もういいんじゃないかな」って、なにがもういんだろうと思いながらも、じゃ、そろそろ蕎麦やの中清に行こうかと連れ立つが、歌人の林さんは、中清でくだ巻きすぎていまのところ出入り禁止の身なので、払いだけは林さんにまかせてボクと昶詩人はタクシーに乗って中清まで行ったのでした。
 
 というのがことしのお花見の顛末で、その夜は中清でおいしいお酒、日高見じゃなかったな、いややっぱり日高見だったかを2杯ほど飲んで、おかみさんの桂子さんが生けた店内のかなり大きな桜の花木を愛でつつ、昶詩人と俳句のはなしなんかをして、ああ、絵を描かなきゃと思い出したときには、けっこういい気持ちになっていたのでした。

 このとき思いついた俳句がこれです。

  寝違いの首を洗うや散るさくら

 久しぶりに寝違えて首がまわらなくなっていたんです。これをさる妖艶女優さんに見せたら、あらこの首ってひっこぬいて洗ってるんでしょって、ボクはサロメじゃないんですから!
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by kuukuu_minami | 2006-04-15 15:51


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