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夏の庭で起きたこと
もう夏が過ぎようとしているこの頃

我が家のさるすべりがようやく花咲いてきた

もともと遅咲きタイプだったけど今年は遅すぎるね

我が家の夏の庭ではことしもいろいろなことが起こった

やまぼうしの木のてっぺん近くに野鳥が巣をつくっていた

美人庭師の小川さんが巣の中にたまごを四つみつけたのが7月22日だったか 

夕方見上げてみると親鳥が巣を抱いていた

ひよどりかと思ったが嘴のかたちが違うような気がする

人の気配を感じると巣からはなれて注意をそらそうとして、また舞い戻ってくる

何日もそうやって巣を抱きつづけていた

8月になると猛暑つづきでやまぼうしのてっぺんは異常な暑さになっていただろう

いつから巣抱いていたのか、たまごを生んでから3週間前後で孵化するはずなのだがもうずいぶん経っている

東京にも豪雨が降り注ぐ日が何日かあった

親鳥はその雨のなかでもじっと抱いていた

2階の窓からそっと見るその姿は感動的だった

豪雨のせいか巣が傷んできているようだった

7月22日からでも3週間以上経った日、親鳥の姿はなかった

たまごは孵らなかったのだと思う

雛の啼く声を聴くことができなかった

親鳥はどの瞬間にあきらめて巣を捨てるのだろうか

去年我が家の庭から巣立って、ひな鳥の飛び立つ瞬間を見ることができたので、今年もと期待したんだけど、残念だった

雨の多い時期にはやたらみみずが多かった

なんの手入れもしない庭なので降り積もる枯葉が養分になるのか、太く元気なみみずやだんごむしが平和に棲みついている

名古屋の展覧会もあとふつかの8月26日

家を出て東伏見の駅に向かおうとしたところ

庭に面した路地のはしに子猫がうずくまっていた

覗きこむと生後2〜3週間の灰色の子猫が息もたえだえにもがいていて顔をあげることもできないでいる

新幹線の時間もあるし困ったなあと思ったが、家に戻りミルクと缶詰のえさをこまかく砕いたのを皿に入れ、きっとダメだろうと思ったが子猫のそばに置いて、また駅に向かった・・・

途中、我が家でまどろんでいるだろう三毛姫のももちゃんの顔がうかび、また子猫のところにもどった

指にミルクをつけると口元についたミルクを小さな舌でなめてくれた、でも鳴くこともできないで小さくもがいている

抱きかかえてみると羽のように軽い

瞳がつぶらでしょぼしょぼしてる

家のなかにいれるとももちゃんがパニックを起こすおそれがあるので、家の外に置いてある作業台の下の桶にタオルを敷いてミルクの皿だけ置いてまた駅に向かった

妻はそのとき長野の実家に帰っていて夜にならないと帰ることができない

電話するとオロオロした声で、大丈夫かななあ、死んじゃうんじゃないかなあ、夕方までには帰ってももちゃんが世話になってるお医者さんにつれて行くと言ってくれた

夕方名古屋から電話すると

桶のなかの子猫はまだ生きていて何度も呼びかけると小さく鳴いたらしい

獣医にみてもらったのだが、からだの中におおきな怪我をしていて、しかも体温が異常に低くきょうがヤマだろうということだった

家に連れて帰った妻は先生の言ったとおりスポイトでミルクをあげて体をあたためてあげて看病したのだが、夜の10時過ぎ激しかった息づかいが急に弱まり、でも最後のひと息はすべてをはき出すように大きく吐いて、短かった命を閉じたという

ボクが帰るまではこのままにしておくからと、「みかん」と名前をつけてあげて、氷枕をいれ花もいれてあげてお線香をたいて、ももちゃんが入れない部屋に安置してくれていた

名古屋の仕事をすべて終えて帰って来た

みかんは小さな段ボール箱のなかに静かに眠っていた

からだは冷たかったが死んでいるとばかりは思えなかった

薄暗くなった庭の小さなみかんの木の下を掘って、みかんちゃんを埋めてあげた

もちろん祈りのかたちをしたちっこいテラコッタをそこに置いた

今年の我が家の小さな庭で起きたこと

今頃になってさるすべりの花が咲き始めたのが
ちょっと不思議です
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by kuukuu_minami | 2006-09-13 13:15
夏の終わりに
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「くうくうさんの夏祭り」
 
 今年の夏はなんといっても名古屋での絵本原画展が大きなイベントでした。
「ちゅうでん教育振興財団」の絵本原画の森というシリーズ企画の第3弾として、なぜか全国的には無名に近いこのワタクシがご指名を賜り、8月16日から27日までと日程はそれほどでもなかったのですが、なにしろ320平方メートル(約100坪)という途方もない広さのギャラリーを南椌椌の作品で埋めるというタイソレタ仕事をナントカこなして来たのです。
 
 終わってしまった展覧会のことを細かく説明しても仕方がないですが、この企画は略して「ちゅう教振財団」(勝手に略すなって、スイマセン)の大きな懐ぐあいに依るところ大のものでして、昨年12月の「ことの次第のはじまり」からほとんど何のトラブルもなくトントン拍子でオープニングまで漕ぎ着け、ロシア生まれの電子楽器テルミンの演奏家竹内正実さんとそのグループ・マーブルさんとの朗読コンサートや、名古屋のこどもと絵本を作ろう!ワークショップ「ないてわらってねむりんこ」やいきなり始まる「くうくうさんのサイン会」など会期中のイベントもにぎにぎしく、終わってみれば有効入場者数6500人という、ほとんど「なんじゃそれ?」的盛況だったのでした。
 
 会場の展示も、来てくださった方は一様に「ほうーっ!」と声をあげておりましたが、作品の展示位置がこどもの目線の高さに統一され、親子連れの方々もこどもを抱っこなんかしないでも作品を見せられるという画期的?な心くばりがなされておりました。そのぶん、天上までのスペースが広くなったのですが、写真でおわかりのように、我が友sunuiの4人が作ってくれたくうくうさんの絵入りフラッグがお祭り感覚をくすぐってくれる飾りものとしてはためいておりました。
 100坪という空間に7冊の絵本と画文集の原画、オリジナル作品も含め、ほぼ130点と大小テラコッタ90点あまりという、きっとボクには二度と訪れないビッグ企画でありましたが、過ぎてしまえばあっという間の為五郎、あっ、あれはあっと驚くんでしたね、まあ同じようなもんですね。     
 30日に搬出された作品たちがクロネコ便の美術搬送専門スタッフによって我が家に到着、いまもその整理作業中のブレイクタイムでこれを書いてるというわけです。
  
 これらの企画の一切を担当してくださった財団の吉川由紀さん、本当にありがとうございました。吉川さんの発想と決断力、実行力、すべてが素晴らしい!それになにより明るい!彼女のおかげでボクはゆったり大船に乗った気分で大航海を満喫したのでござる、でした。
 そして吉川さんの属する財団の局長の寺尾祐樹さんの悠揚なふところの深さにも感激いたしました。内部的にはいろいろ問題があったでしょうが、いつもにこにこ笑ってくださるその姿には救われました。寺尾さんにはご自宅にまで招待していただき、まったく不釣り合いとも思える?!美人奥さんの手料理をごちそうになりました。おいしかった!です、ありがとうございました。
 
 思えば昨年12月の新井薬師土日画廊での個展に吉川さん、寺尾さんおふたりで足を運んでくださったことからこの企画がはじまったのでした。あの住宅街の一角の普通の民家の2階の画廊に靴を脱いで上がってくださったのが始まりだなんて、縁は奇なりなどと言いますが、なんとなくそんな気もしないでもないこの頃であります。
  財団のほかのスタッフの方にもすっかりお世話になってしまいました。今後末永く「絵本原画の森」シリーズが大盛り上がりで続きますようお祈りいたします。会期中会場整理の仕事をしてくださったパナソ(でしたっけ?)の美女軍団のみなさま、お疲れ様でした。最後の打ち上げも楽しかったですね。
 また、絵本やグッズ販売のブースを仕切ってくださったBAGの郷治さん、ありがとうございました。入場者の数の割には売り上げがあがらなかったと思いますが、ボクとしてはBAGさんと出会えてとても嬉しかったですよ。今後、いろいろとお仕事ができそうでとても楽しみです。近々、東京で打ち合わせをかねて飲みましょう!

 名古屋には打ち合わせも含め6往復くらいしましたが、これまであまり縁のなかった名古屋がずっと親しくなったのは言うまでもありません。これからは京都などに行くときに途中下車して、お世話になった方々と一献かたむける機会も持てそうです。結局それが一番の収穫だったりしてね。

 最後になりましたが、東京や湘南、浜松、山梨などからもたくさんの方が見に来てくれました。ゆっくり愛知のお酒でも飲みたかったのですが、時間がとれず失礼しました。これからも、のらくらちちんぷいぷい路線でがんばりますので、引き続きご贔屓お弁当のほど、(ご鞭撻です、おわかりですね!)よろしくお願いいたします。

 そんなところで「くうくうさんの夏祭り」のささやかな報告会おしまいであります。
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by kuukuu_minami | 2006-09-01 18:37