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梅干し・ぬか床・旭川
今年の我が家の梅は豊作だった。
見るからに素朴な古い梅の木だが、毎年うつくしい白梅を咲かせてくれる。
2月の10日頃には最初の春の愉しみを教えてくれるのだ。

今年は例年になく花の数も多く、したがって梅の実もたわわに実った。
梅の実が葡萄のように鈴なりに成るなんていままで見たことがなかったが、
今年の我が家の庭ではそうだった。
そこでほどよい数の実を残して摘果してあげれば、
おおきく顔色のよい南高梅みたいな梅が育ったはずなのだが、
摘果なんて可哀想でそんなに出来ることではない。商売じゃないんだから・・・。

6月の半ば過ぎ、5kgくらいの青梅を摘んで
梅干し、梅酒、梅ジャム(ダラムサラのヒマラヤシャクナゲのジャムと合わせて)、
そしてはじめての試みの台湾風茶梅を仕込んだ。
これまでに食してみたのは梅ジャムだけだが、これがホンマに絶品!
すぐにまめ蔵に持っていってスタッフの口にムリヤリ押し込み、ウマイ!と絶叫させる・・・・

梅干しは塩分を控えすぎたせいか、途中でカビかと疑われる微かに白い薄膜がはりかかったが、
思い切ってすべての梅を35度のホワイトリカーで洗い、
残った梅酢は煮立たせてアクを取り美しい透明な梅酢に戻して梅も戻し合わせたら、
あとはずっと透明な佇まいで梅雨明けを迎えた。

土用の今日まで待たずに晴天続きの頃、ざるに梅を並べて天日干しをした。
あの日差しの強すぎた数日前のことだ。
普通、どの梅干し作りのレシピを見ても
「天日干し3日間、午後に梅を裏返して夜は室内に取り入れる」とあるが、
こないだの日差しは2日間が限度だと判断して
3日目には赤紫蘇と赤ざらめをまぶしながらタッパに並べて冷蔵庫に恭しく保存。

残った赤紫蘇はまだ乾燥途中だが、
口に含めるとなんとも言えない薫りと酸味が身体の奥から精気を呼んでくれるよう。
カリカリに乾いたらすり鉢でこすってあげて「ゆかり」を作ってあげよう。
これがまたうまいのなんのって!

ちょっと日干しにして消毒した梅酢は瓶詰めにして冷蔵庫に保存、
たたききうりや大根かぶらの梅酢和えしてあげるとたまりません!

梅干しは今年の暮れくらいまで我慢、いや来年春くらいに最初の一粒を口に含んでみたいと思うのです。
どんな塩梅・あんばい(いい漢字だね)になるかすっごい楽しみではござります。

なんで梅干しのことを書きたくなったかというと、
きょう夕方いつも行ってる吉祥寺の蕎麦屋・中清で日経新聞の朝刊に載ってた
川上弘美さんの「ぬか床のごきげん」というエッセイが滅法面白かったから。
ネットの日経欄を見ても見つけられず、全文ここに引用するのも面倒なので
興味のある方は図書館などで探してみてください。
さすが、KuuKuuにも来てくれてた川上弘美さん、
洒脱で柔らかい女性にしか書けない文章を書いてくれます。
読んでたらぬか漬けにもトライしたくなった。

さて、今日から北海道旭川の「こども冨貴堂・ギャラリー」で椌椌の個展がはじまりました。
ガラス絵とテラコッタの新作中心でいつものように展示しきれないくらいの作品を送ってしまったのですが、
市立図書館のあんみちゃんはじめスタッフの方々が全てを展示してくれたそうです。
ありがたいことです!

作家であるワタクシは25日から30日まで旭川・富良野・札幌を巡ってきます。
旭川のギャラリーと札幌の「みんたる」ではダラムサラの「チベット子ども村」訪問記を
スライドとお話でレクチャー????して来ます。

吉祥寺や国分寺ではスター級のプリン屋さんだった「アムプリン」の移住先、
上富良野を訪ねて久しぶりに飲んでアホ話に明け暮れてこようとも思っている次第。

アムプリンのプリンは絶品だすぜ!地方発送もするので、
よかったら↓HP見てホワイトチョコレート!(すまん、酔いが回ってきた・・・)
http://www.amupurin.com/

写真は採りたての梅っ子たち。

梅干し・ぬか床・旭川_f0067255_912260.jpg

by kuukuu_minami | 2009-07-21 09:02


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