今年の夏はどこもかしこも天候不順で東京は空梅雨気味の梅雨が明けたと思ったらその後ずっと愚図な天気が続いていますね。愚図なついでに久しぶりの長い日記です。 7月25日から30日まで北海道に行ってました。 旭川の「こども冨貴堂」という絵本屋さんのギャラリーでの個展と、チベット難民のこども達の学校を訪ねた報告会を旭川と札幌で開催という目的と、北海道の友人たちと久しぶりの再会を果たすという目的をごしゃっと混ぜ合わせた今回の旅行でした。 旭川では旧知の画家イタヤン夫妻のやってる「モケラモケラ」というスペースで歓迎会を開いてもらい、美味しすぎる料理と酒と、手作り一弦楽器のセッションにオラが人前では滅多にやらないというより生涯初めての即興ピアノ演奏で花を添える?というなんとまあの贅沢な夜はずんずん更けてゆくのでした。 こども冨貴堂での個展「桃の人でてきたよ」は4年前の個展でもすっかりお世話になったあんみちゃんがとても素敵な展示をしてくれて、ありがとう!いっぱいの会場になっておりました。ガラス絵の近作やちびっこテラコッタたちが可愛く並んでいましたぞ。でも、写真撮るのを忘れました! 26日の「チベット子ども村」訪問報告会も、多くの人に来ていただき、いい雰囲気で終わることができました。旭川でチベットサポートイベントは初めてかも知れないということでした。終わってからの懇親会も旭川の旧知未知のオオラカな人たちとの蜜っぽい宴会で、酔っぱらってどんな話したか覚えてない話がメチャ楽しかった?です! 翌日は四年前に行って激しくお気に入りになった上富良野の宿「ノルテポトシ」に投宿。同行が旭川の個展を企画してくれたあんみちゃんとかおりちゃん、その友だちのさきちゃんという美しい三人娘・・・・こんなことってあり? ありなんです、だってボクはおっさんというより世間では「おばさん」で通ってるんですから、まあお互い気楽な稼業でドライブして夕方のノルテポトシに着いたのでした。 「ノルテポトシ」は南米ボリビア山中にあるような安宿で亭主のカルロス・オッチャンがほとんど独力で建て、ひとりで仕切っているのであり、安宿にふさわしいお気楽な雰囲気と二段ベッドの相部屋が売り?のお宿です。 カルロス・オッチャンは名前から想像できるように日本語以外はひとことも喋れない自称ボリビア人で、夕食後のフォルクローレ・ライブを何よりの愉しみに生きているホンマに素晴らしいおっちゃんであります。 この日はフォルクローレ仲間が3人集まってのアンデス・ライブを披露してくれましたが、月桃氏は後半がはじまる頃にはまったりふにゃらか酔い酔いであさっての方角で夢見ておりました。いやあ、本当に素晴らしかった・・・ようです。 「ノルテポトシ」は富良野方面を旅する方には絶対おすすめの宿です。一泊二食ライブ付きで基本4500円、酒類は持ち込み可です。今夏は目の前の休耕田が一面のヒマワリ畑でありました。 ノルテポトシはHPを持ってないようですが、開業17年のお祭りの様子がお隣の諸国民芸カフェ「サリーリ」のHPで読むことができます。サリーリのご主人ボラッチョさんもフォルクローレ仲間です。←オモシロイオヒトデス。 http://hammocks.air-nifty.com/sariri/2008/09/post-7211.html 翌日は朝ごはんのあと、おっちゃんのアンデス紙芝居を見せてもらって、サリーリに寄りおいしいチャイをご馳走になってから「エゾアムプリン」へ! 「エゾアムプリン」はカトキチ&アムチャンという若い夫婦の絶品プリン工場です。アムプリンは三年ちょっと前までは東京・国分寺に在住、濃厚で魂に届くようなプリンを国分寺や吉祥寺で路駐販売していた伝説のプリン屋さんです。現在は若きカトキチ&アムチャンが生涯永住の地として選んだ富良野で道内、道外に特製の素焼き容器に入れたプリンを通信販売している、知る人ぞ知るプリンの達人夫婦です。三年以上振りで会ったふたりは相変わらずひょうひょうとした雰囲気でみんなにラムバーベキューを振る舞ってくれ、大きな北海道の空の下でなんとも豊な時間を味合わせてもらいました。 来年はふたり念願の藁の家(ストロウ・ベリーハウス)を建てる計画が着々と進行中です。がんばれアムプリン! そして旭川に今日中に帰らねばならない美しい三人娘と涙のお別れをして、ワタクシのみアムプリン宅に泊めてもらうのでした。 ふたりの同居人のコロちゃんも男性には絶対なつかないという不文律を破ってオラにスリスリしまっくて来たのにはふたりもびっくりで、やっぱり月桃おばさん説を裏付ける重要な状況証拠とあいなったのでありました。 夕方コロちゃんも交えて散歩に出かけて、富良野の風景と時間をしかと胸に刻みつけたワタクシはしっかりとよい人間になろうと思い定めたのでした。 http://www.amupurin.com/ 翌日は札幌に向かいました。 旧知のM氏と、故人となって3年の友人Kの奥様とチベット人経営の料理屋「ヒマラヤ食堂」で落合い、おいしいネパールカレーとナンでお昼を食し、K宅に案内されKの霊前に手をあわせしばしKの思い出などを語り合い、北大近くの「みんたる」に向かいました。 「みんたる」は25年ほど前の「まめ蔵」常連のみかよさんが経営するネパールの品のフェアトレードやネパール風ごはんを食べさせてくれるお店。かなり頻繁に硬派な学習会やイベント、コンサートなども開いています。 今回、ここでは英国BBC制作のチベット現代史のドキュメンタリー上映とインドのダラムサラのチベット難民の子ども村訪問報告会を開きました。旧知の友人も未知の友人も、北海道在住のチベタンも来てくれてとても面白く充実した夜になりました。 今回上映したBBCのドキュメンタリーは20世紀初頭からの貴重なチベットの映像を編集したもので、去年のポレポレ坐でのイベントを契機に日本語字幕版を作りました。中国のチベット侵攻の1959年までの記録です。チベットがいかに列強の領土的思惑に翻弄されてきたか、かなり整理され分かりやすく編集されています。 後半のチベット子ども村の写真上映と合わせて、チベット超わかばマークの月桃としてはかなりいい会ができたのではないでしょうか。ダラムサラに行ったことのある人もたくさん来てくれてましたしね。 打ち上げの席でもいろいろ教えられる話が聞けて楽しかったなあ。最後はいつものように酔っぱらっておっさんおばさんギャグで顰蹙買った鴨鍋? http://www.mintaru.com/ そんなわけで目論見はほぼ完璧に達成されました。 個展もチベット報告も友人たちとの再会もどれも「ええんでねえの・・」という「北の国から」の黒板五郎ちゃんの口吻そのままの嬉しい顛末を得て、月桃99%氏は至極ご満悦で羽田に向かう機上のおっさんとなったのでした。 そして、なんと空中飛行の窓から見た天上雲上世界の美しさと言ったら生涯最高の自然の神秘をあじあわせてくれたのでした。 びっくりして驚いてサプライズの感情に浸されました。 驚いてサプライズしてびっくりこいたと言い換えてもいいくらいのものでした。 ガキの頃、マジに「オラ、雲さなりてえ」と思ってたあの頃をしっかりと思い出させてもらったのです。 久しぶりの長い日記でしたが、最後まで読んでいただいた方、あるいは最後しか読んでくれなかった方、ありがとうございました。 これからも、絵やテラコッタやチベットサポート、頑張りますのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします! そう、8月5日の「第一回まめ蔵寄席」は完売どころか超定員オーバーです。古今亭菊六さんの噺、いまから楽しみであります。2回目の「まめ蔵寄席」も12月クリスマス前後に菊六さんをお呼びして開く予定です。日程はまだ決まってませんが、次回はきっと、というお方、いまのうちにメッセージくだされば超事前予約扱いでお名前確保しておきますよ! 写真上 カトキチ&アムチャンとコロちゃん 中 ケーナを吹くカルロス・オッチャン 下 アンデスの音楽に浸る月桃氏と北の国の姫たち
by kuukuu_minami
| 2009-08-02 20:33
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